木工房じゅん(Craft Jun)

木工品の製作販売 木工房じゅん(Craft Jun)からの情報発信です

バターケースRタイプ制作風景

当工房ではバターケースを2種類販売しています。

ブロック材からくりぬきだしたRタイプと板を留め継ぎしたDタイプ。

Rタイプの制作風景をご紹介いたします。

バターケース製作編 

使用材料はハードメープルです。内側をくりぬくので、柔らかい材料では木口をきれいに仕上げられないので、硬いメープルを使用しています。又、丁寧に研磨仕上げしオイル塗布すると光沢が出る材料だからです。

一枚板からトレイとフタとなる部分をつなげて木取りします。約1ヶ月放置してから最終的な寸法に仕上げて、下記写真のように内部を大まかにドリルで削ります。

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 その後、トレイとフタを切り離して、内部及び外側のRをルーターを使用して切削します。ここまでの作業は機械と電動工具を使用するので、比較的楽です。

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内部のルーター加工でくりぬきした表面は荒れていますし、ルータービット切削段差があるので、使用できる状態でありません。

この後、ひたすら、手作業になります。下の写真にある鉋刃、鑿を使って整形し、更にサンドペーパーで研磨し、表面を滑らかにしていきます。

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ほぼ、整形できました。

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次は外側のR加工です。コーナーは鋸で落としてから、ナイフで荒削りし、サンドペーパーを使用して、整形します。

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 全体の整形作業が終わったら、ナイフを収納する溝を加工します。

この後、全体の最終研磨作業を行います。サンドペーパー#320~600程度まで仕上げます。番手の荒い研磨キズを丁寧に無くすこととR形状をきれいにすることが目標となります。

この研磨作業は利用できる電動工具もないので、内部の整形含め3時間を超える作業となります。手間がかかりますが、研磨する毎につやが出てくるのが励みになります。気の向いた時に行う作業です。他の製作の合間に行います。

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 研磨作業が終わると胡桃オイルに浸漬(ディッピング)します。その後、吸収性の良いペーパーに包み、この時期気温が低いので温度の高い漆室に入れておきます。

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以前は通常の刷毛塗りを繰り返していましたが、木口の染みこみが無くなるまで塗布するには回数が多くなるので、この方法をとっています。

この方法の欠点はしみ込んだオイルが時間をかけて吹き出ししてくることです。乾性油と言えども食用胡桃オイルには乾燥を促進させるであろう添加物がはいっていないので、乾燥が遅い上にたっぷり吸収させているので、時間がかかってしまいます。

数日毎にペーパーを外してオイル吹き出し状況を確認していきます。前回はオイルの吹き出しがなくなるまで、かなり時間がかかりました。(途中、水拭きして毛羽立ちが発生しているものは、再度、研磨~オイル塗布を行います。)

胡桃オイルが乾燥したら、HOWARD ブッチャーブロック & カッティングボードオイルと同コンディショナーを塗布・乾燥して、製作完了となります。胡桃オイルだけで十分なのですが、このコンディショナーにある『天然ワックス成分による保護と抗菌』性能に魅力を感じます。

※トレイとフタを連続して木取りますので、トレイにフタをセットした状態の片側木口は上下対称木目になります。私のこだわりです。

 

 バターナイフ製作編

ナイフの型を墨付けし、ラフカット。その後、ベルトサンダーで整形します。

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刃の部分をベルトサンダーで斜めに落とします。ジグを使用してほぼ同じ形なるようにしています。

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大まかな形状に整形できたので、刃先以外の端面のR加工します。次に研磨作業にとりかかります。#180まで仕上げたら、刃付けします。刃先角が60度になるように写真のジグを使用します。柔らかくなったバターと言えども、刃先形状は大事です。

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最終仕上げに移ります。#320~#600迄研磨します。今回の材料はオノオレカンバです。イスノキ(ユスノキ)同様、とても堅い木ですから、磨く程に光沢の出るのが楽しいです。研磨終了後ケース同様、胡桃オイルディッピング~乾燥~最終オイル塗布します。

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