木工房じゅん(Craft Jun)

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ススメバチ

この時期にしては暖かかった昨日、床にキイロスズメバチがうずくまっていた。天井に巣くった最後の一匹だろうか。

今年の夏はキイロスズメバチとの格闘であった。7月初め頃だったか、1階天井の隅から、なにやら音がする。ガリガリ、ギイギイ。自然の残る田舎であるから、周りにはいろんな生き物がいるのだが、ゴキブリはいないし、ネズミも姿を見たことはないのである。わざわざ人家に住まなくてもよい環境が周囲にあるからだろうか。

音の正体はひょっとしてネズミ? 天井を棒で突いてみるが、音は途絶えない。ネズミなどの小動物ならば反応して、静かにするだろう。

その後、音が頻繁に聞こえるようになるが、棒で突いても音が止むことはなかった。
ある時、2階(2階とは言ってもいわゆるロフト的スペース)のベランダから外を眺めている時、例の音がするコーナー部の軒下と壁の隙間からキイロスズメバチが出入りしているではないか。

音の正体がキイロスズメバチだとわかり一安心したものの、音は相変わらず頻繁に聞こえてくるし、隙間を出入りする数も多くなってきた。生活上、この周辺に近づくことがあり、更に数が増え刺されるのは嫌なので、撃退することとした。

まずは敵の正体を知るべく、ネットで情報入手。
『9月から10月にかけて集団の個体数が最大になり、一つの巣で数百匹規模にまで増えることもある。』

スズメバチが攻撃してくる習性には段階があり、巣に10メートル程の距離に行くとハチが気づき始め巣の表面に働き蜂が出てくる。さらに近づくと、侵入者の周りを飛び回り、顎をカチカチならして威嚇し始め、巣を壊そうものなら一斉に巣から飛び出して数十メートルにわたり追いかけ襲いかかってうる。当然ながら、強力な顎で噛み付き何度も刺してくる。天敵の熊と同じ黒色に過敏に反応する。』

スズメバチは、毒液は刺して注入するだけでなく、空中から散布することもあり、散布された毒液は警報フェロモンの働きをし、仲間を集めて興奮させるため、集団で襲ってくる。』

『毒液は、血管系を通じて全身を巡り、免疫系や神経系の情報処理機構を攪乱。それによって激しい痛みや免疫系の混乱による急性アレルギー反応(アナフィラキシーショック)などを引き起こす。刺された場合の応急処置として、傷口を流水ですすぎ、傷口をつまんで毒液を体内から外に出す。』

巣を除去する(女王蜂の除去)のが一番良い方法であろうが、天井裏で困難なため、兎に角、数を減らし、巣の成長を抑制し、冬を待つこととした。

早速、スズメバチ専用の殺虫剤を2本購入し、撃退に望んだ。
顔を覆うネットをつけ、冬用の羽毛ジャケットを身にまとい、スズメバチの出入りする場所に近づいた。出入りする隙間にめがけて殺虫剤を噴霧してみた。噴霧する時の視線は隙間にあるため、巣に戻ってくるスズメバチに注意を払えず、怖い!
あっという間に2缶の殺虫剤を使い切ってしまう。

殺虫剤が直接スズメバチにかかると、弱って身動きできなくなる。殺虫剤の効果てきめんである。が、隙間に殺虫成分が残っているにもかかわらず、噴霧して数分も経たないうちに平気で出入りしているのである。結局、退治できたのは10匹未満。これでは1缶1000円以上の殺虫剤が何本あっても足りないので、撃退方法を再考した。

ネットの中に「ゴキブリほいほい」を使って、捕獲する方法があった。数百円で5枚入りが入手できるので、この方法を試みた。「ゴキほい」2枚の粘着面を表にしてつなげ、裏側を長い棒の先につけ、出入り口ルートあたりに設置した。
 
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見慣れない物体に警戒して逃げるスズメバチもいれば、普段通りに羽ばたいて粘着材にくっつくものもいるようだ。1日後、「ゴキほい」を回収。20匹ほどが捕獲できている。再度、チャレンジ。昨日と同じ場所に設置したのだが、スズメバチの学習効果により、ほとんどが「ゴキほい」を避けているので、少し、位置を変えて設置した。翌日の回収で、同様に20匹ほどが捕獲できた。合計、5回の「ゴキほい」設置により、100匹ほどを捕獲することができた。確かに動き回るスズメバチの数がめっきり減少している。

そこで思い切って、根絶をはかるため出入りする隙間を塞ごうと考えた。とは言っても、まだ敵は徘徊しているのも事実なので、殺虫剤を使って、巣から出てくる時や戻ってくる時に噴霧しながら、敵の勢力を更に減少させ、コーキングガンの先を隙間にあてがい、穴埋め。一目散に退却。

コーキングが功を奏して、戻ってくるスズメバチも中に入れず、どこかに去っていった。
2週間くらいはスズメバチの姿を見なくて済んだが、隙間の多い家屋のため、別の出入り口ルートを作った(巣の幼虫が成長して外部へのルートを開拓したのか?)ようで、数は激減したものの、出入りする様子が見受けられる。時折、殺虫剤を噴霧して勢力拡大を防いだので、付近を通っても刺される被害を受けずに済んだ。この状況では。

「ゴキほい」に捕獲されたスズメバチのもがいているのがかわいそうなので、粘着剤から外し水を入れたビニール袋に入れて、安楽死させようと、長い箸でスズメバチを取っていた。結構強く挟んでいたつもりだったが、箸から逃れ、不覚にも太ももを刺されてしまった。10数年前に、毒には毒をもって制す応急処置方を年配者に教えて貰ったことがあり、当時作った「スズメバチの焼酎漬」を刺傷部に塗布した。古すぎたためか、あまり効果はなかったようで、患部は腫れ、痛みは1週間ほど続いた。

来春には、他の隙間をしっかり穴埋めしようと思う次第である。